脱タバコ宣言

『宣言文ならびに行動規範』

私たち千葉県歯科医師会は、県民の全ての人が健康で心豊かに生活できるように、口腔保健・医療・福祉の面から貢献する責務を担っています。その中で、口腔に関連する生活習慣(病)に対する保健医療対策、特にタバコ対策は重要課題の一つとして位置付けられます。タバコ使用の全身的健康への影響は、悪性腫瘍、呼吸器系疾患、脳心臓血管系疾患をはじめ、消化器系疾患、内分泌系疾患、精神神経系疾患など多岐にわたることが、明らかになっています。もちろんそれは数多くの科学的根拠に基づいたものです。

タバコ使用は口腔で行われるがゆえに、口腔領域に対して直接的影響を及ぼすという特徴があります。口腔がん、歯周疾患、口腔粘膜疾患、う蝕、口唇・口蓋裂、歯や歯肉の着色、口臭など、多種多様な悪影響が確認されています。さらに、タバコ使用は、歯周治療、インプラント治療や種々の外科的処置などの術後治癒を著しく低下させ、タバコ使用者の歯科治療を困難にしています。千葉県歯科医師会が、タバコ使用の健康に及ぼす悪影響から、現在及び将来の世代を保護するためにタバコ対策に取り組むことは、保健医療専門職としての基本的な役割であると言っても過言ではありません。また、口腔領域はタバコ使用の悪影響と脱タバコの効果を直接確認することが容易であることから、歯科保健医療専門職によるタバコ対策の推進は、県民の健康に大きく貢献できるものであると考えます。

このような背景をもとに、千葉県歯科医師会は、県民の口腔および全身の健康のため、タバコ対策が重要な課題であることを認識し、以下に掲げる行動規範を推奨することにより、積極的にタバコ対策を推進する「脱タバコ宣言」を宣言します。

平成23年3月6日

行動規範

私たち千葉県歯科医師会は

  • 歯科医師、ならびに歯科医療従事者の脱タバコ生活を推進します。
  • タバコ対策を推進する保健医療専門職の模範としての役割を担います。
  • 歯科医院、歯科病院、病院歯科など歯科医療関連の場は常に無煙環境とします。
  • 学会、会議、交流会など歯科医師会関連の諸事業の場は常に無煙環境とします。
  • 歯科専門職の教育研修プログラムにタバコ対策を含めます。
  • タバコ対策に関する調査、研究、およびその評価を行い、適切に対応します。
  • 県民への「タバコ使用防止教育」と共に、「脱タバコ支援」を行います。

千葉県歯科医師会[脱タバコ宣言]